簿記試験の種類、統一試験かネット試験かメリット・デメリットを比較

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簿記を勉強しようと思うけど、簿記の試験ってどんなものがあるの?

という方のために簿記試験の種類について解説しています。

社会人で知識ゼロから簿記を学ぶ人は日商簿記3級の試験を受ける人がほとんどです。

しかし簿記試験にはいくつか種類があり、最近はネット試験もあるので、その辺りを詳しくまとめました。

目次

簿記検定は主催団体別に主に3種類

  • 日商簿記 日本商工会議所が主催 
  • 全経簿記 全国経理教育協会が主催
  • 全商簿記 全国商業高等学校協会が主催

社会人の就職活動で簿記といえば日商簿記が主流です。

全経簿記は経理・会計の専門学校の学生が多く受験し、

全商簿記は商業高校の生徒が受験することが多いです。

ここからは社会人向けの試験である、日商簿記試験について説明していきます。

日商簿記は4種類

日商簿記は初級から1級まで4種類の試験があります。

1級簿記の高度な専門知識、大手企業の財務部門で働く、就職にもかなり有利、税理士・公認会計士へつながる
2級中小企業の経理として働くときに必要な知識、就職にも有利にはたらく
3級簿記の基本、入門、経理・会計業務に関わらなくても社会人として身につけて置くと便利な基礎知識
簿記
初級
簿記の基本原理、2017年から始まった試験、簿記の入門の入門

簿記初級は2017年から始まった試験のため受験した人は少ないようで、

ほとんどの人が簿記3級から受験しています。

一般的に、3級を取るには100時間ほどの勉強が必要と言われています。

2級を取るためには3級の3倍勉強が必要で、1級を取るためには2級のさらに3倍勉強が必要と言われています。

簿記3級・2級には統一試験とネット試験がある

簿記3級と2級には統一試験とネット試験があります。1級は統一試験のみです。

統一試験とは試験会場へ行き、ペーパー試験を受ける一般的な試験です。

ネット試験(CBT試験とも言われる)とはネット試験会場へ行き、会場のパソコンからインターネットを介して受ける試験です。

ネット試験という言葉から、自宅のパソコンで受けられると勘違いしがちなので注意してください!

ネット試験は新型コロナウイルスの感染対策のために運用が拡大しており、受験できる場所も増えています。

簿記3級の統一試験とネット試験の概要

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試験日試験会場受験料受験申し込み合格発表試験時間合格基準
統一試験6月・11月・2月の年3回商工会議所・指定の学校などの会場2850円試験日の約2ヶ月前に試験希望地の商工会議所へ約3週間後60分70点以上
ネット試験(CBT試験)随時CBT試験対応のテストセンター2850円
※一部のネット試験会場では事務手数料が別途かかる
インターネット申し込み方式と
会場問い合わせ方式
試験終了後すぐ60分70点以上

統一試験とネット試験どっちがいい?

統一試験とネット試験を比較したとき、ネット試験の方が合格率が良いためネット試験の方が有利と言われています。

簿記3級 受験者データ

ネット試験

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期間受験者数合格者数合格率
2023年4月〜2023年6月47,903名20,275名42.3%
2022年4月〜2023年3月207,423名85,378名41.2%
2021年4月〜2022年3月206,149名84,504名41.0%
2020年12月〜2021年3月58,700名24,043名41.0%

統一試験

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受験申込者数実受験者数合格者数合格率
164(2023.6.11)31,818名26,757名9,107名34.0%
163(2023.2.26)37,493名31,556名11,516名36.5%
162(2022.11.20)39,055名32,422名9,786名30.2%
161(2022.6.12)43,723名36,654名16,770名45.8%

商工会議所の検定試験 受験者データより

表でわかる通り、ネット試験の方が合格率がいいですね。

とはいえ、ネット試験でも約6割の方は不合格になっているのですから、ちゃんと勉強しなければ合格できないのはどちらも同じです。

(話は変わりますが、上の表で統一試験の申し込みをしたのに受験しなかった人が毎回5000人以上いることにびっくりでした・・・)

統一試験とネット試験は合格率以外にもちょっとずつ違いがあります。

メリットデメリットとしてまとめたので参考にしてください。

統一試験のメリット・デメリット

メリットデメリット
問題を解く時、問題用紙に書き込みができる
試験日が年3回しかないので期日に合わせて緊張感を持って勉強できる
合格証書を紙でもらえる
仲間と一緒の問題を受験できる
試験日が年3回しかない
ネット試験より合格率が低い
合否判定まで3週間程度の時間がかかる

ネット試験のメリット・デメリット

メリットデメリット
試験日程を自分の都合に合わせやすい
年に何度も受験するチャンスがある
統一試験より合格率が高い
合否がすぐわかる
パソコン操作が苦手な人には不利
問題文に直接書き込みができない
受験のチャンスが多く、勉強をダラダラしてしまう
合格証がデジタル合格証
一緒に受験する仲間と問題が違う

ネット試験は日程と場所の選択肢が多いところがとても便利でいいですね。

一方、統一試験は「試験を受けた感」があるし、受験した人がX(旧Twitter)でつぶやいたりして試験の感想を共有できる楽しみもあります。

ネット試験は同じ会場の人でも出題される問題がランダムなので、仲間と一緒に受験する人は、受験後に感想を言い合うことが難しいです。

ちなみに私は統一試験を受けました。理由は、近くにネット試験をしている会場がなかったことと、合格証書を紙でもらえる点が良かったからです。

どちらも一長一短なので、自分に合う方を選びましょう。

何級まで勉強すべき?

​​​​​​まずは3級を受ける

社会人としてはこれで十分と言われています。

経理職として働きたいなら2級を目指すべきです。就職活動で履歴書に書くと一定の評価を受けるでしょう。

通信講座では2級と3級セットのコースだと費用が安くなるところが多いです。

2級まで絶対に必要な人にはお得なコースですが、とりあえず簿記やってみるか、と思って勉強を始める人は3級までのコースでやってみましょう。

簿記3級を受けて、簿記の勉強が楽しくなったら2級にステップアップすればいいと思います。

自分の目標や目指しているキャリアに合わせて勉強しましょう。

私が簿記3級に合格した勉強法はこちら↓

私が簿記3級の勉強をする過程を詳しく書いた記事はこちら↓

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